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テクノドーム展示作品の紹介(1)

高岡テクノドームのエントランススペースでは、高岡市所蔵の高岡市伝統工芸産業技術保持者の作品が展示されています。

400余年の長い歴史の中で受け継がれてきた高岡が誇る伝統工芸の技術・技法の流れを汲む作品たちをどうぞご覧ください。

 

漆工の作品展示風景

 

 



 

 

今回は、高瀬 竜一(たかせ りゅういち 1928-2017)氏の功績、作品をご紹介します。

 

 

[指定年度]平成5年度 [指定技術]漆器・蒔絵

高瀬 竜一(たかせ りゅういち)1928-2017 

 

 

富貴花文八陵茶櫃(ふきかもんはちりょうちゃびつ)

寸法/高さ13㎝×径35cm

丹念に一片々貼られた鶉の卵殻、研ぎ出し金蒔絵を施した赤い富貴草(牡丹)、この赤白の富貴花が八角に形どられた茶櫃に絵画的に描き込まれている。また、本堅地仕上げされた漆の上に、黄色の乾漆粉を蒔き、その上から大胆に富貴草を配し、黄色、卵殻、研ぎ出し蒔絵が見事に調和して優れた効果をみせている。うっすらと胴張った蓋を八陵の形状が相まった優品である。

 

[功績概要]

父想風に師事し、無地塗り、錆蒔絵全般の技術・技法を習得する。塗り、錆蒔絵と一貫した製品作りは色漆、金、銀粉、卵殻等を徹底追及する姿勢に反映し、塗りはもとより、絵画的な美しさに加えその技術力は高い評価を得ている。高岡漆器みどり会役員、高岡市伝統工芸産業技術者養成スクール講師を務めるなど、業界発展技法の伝承、後継者育成に貢献した。

[表彰・受賞歴]

昭和45年 日本伝統工芸展初入選

平成 6年 富山県中小企業団体中央会表彰 (卓越技術者)

平成 7年 伝統的工芸品産業功労者表彰 (中部通産局長)

平成10年 高岡市市民功労者表彰

平成15年 富山県功労表彰

平成18年 卓越した技能者(現代の名工)表彰

平成20年 黄綬褒章

[経歴]

昭和21年 父直(想風)に師事し漆芸加飾を習得

昭和44年 県の推薦で伝統工芸技術伝承者研修会金沢会場にて受講(3ヶ月間)

昭和49年 社団法人日本工芸会正会員認定

昭和52年 高岡市展審査員(以後、7回務める)

昭和60年 日本文化財漆協会正会員

昭和61年 高岡市伝統工芸産業技術者養成スクール講師(~平成17年)

平成元年 名古屋外堀公館(名古屋市迎賓館)貴賓室正面の漆壁画四面の加飾を担当

平成 4年 富山県美術工芸作家連盟副委員長

木舟町の御車山(鉾留・胡蝶の新調)に、塗りと金箔押し仕上を担当

平成 6年 高岡市伝統工芸産業技術保持者指定

平成17年 高岡巧美会会長

平成20年 高岡市伝統的工芸品技術・技法の継承者育成事業講師

 

(AK)

 



 

 

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