「高岡銅器」の一連の鋳造法について、作品制作を通して学ぶ「鋳造コース」。
7/23(土)9時から、生型鋳造法の型込め・溶解・鋳造を実施しました。
【 型込め 】
受講生各自が様々な方法でデザイン・制作した木型、原型を砂型(オイルサンドを使用)に型込めします。
【 溶? 解 】
工芸センター1F工房の鋳造場で、50kg溶解炉(ガス式)に着火。およそ1時間半で、15kgの真鍮が1100℃に達し、白煙(酸化亜鉛)が立ち昇ります。攪拌による脱酸などの溶解作業を繰り返しながら、湯面、炎の状況を確認します。
【 鋳込み 】
融点の1150℃に達したら、溶解炉を傾け取鍋(とりべ)に汲み、それぞれの鋳型に鋳込みました(注湯作業)。
1度目の鋳造で湯回り不良が1点ありましたが、砂型を込め直し、鋳型を傾けて鋳込み直すことで、全ての作品の鋳造が成功し終了しました。
製品の形、デザインに応じた湯道の比率、湯口の高さ、鋳込みの際に型に流れ込む金属の勢い、発生する亜鉛ガス(真鍮の場合)など、鋳造は、型込め・溶解・鋳込みまで、経験に基づいたトータルな判断が求められる技術だと改めて実感しました。鋳物師になるには沢山の経験に基づいた勘と運動神経、体力が必要ですね。
(HI)
Photo: Atsuo Kajiwara
●鋳造コース紹介
https://suncenter.co.jp/takaoka/2023/news/508/