高岡テクノドームのエントランススペースでは、高岡市所蔵の高岡市伝統工芸産業技術保持者の作品が展示されています。
400余年の長い歴史の中で受け継がれてきた高岡が誇る伝統工芸の技術・技術の流れを汲む作品たちをどうぞご覧ください。
漆工の作品展示風景
今回は、般若 勉(はんにゃ つとむ 1938-2005)氏の功績、作品をご紹介します。
[指定年度]平成9年度 [指定技術]漆器・彫刻
般若 勉(はんにゃ つとむ) 【雅号】雲舟(うんしゅう) 1938-2005
彫刻塗 枝梅文 文庫(ぶんこかまくらぼたんぼり)
立体的な彫刻や鎌倉風の彫りを得意とする。切り出し、三角鑿を用いたシャープな彫り表現で定評を得ている。また、彫漆による彫りも手掛け、花鳥等をモチーフにした個性ある優れた作品を多く残している。
[功績概要]
父善用氏に、師事し、漆器彫刻技術を修得する。高岡漆器彫刻の数少ない後継者としてその技術を錬磨。特に三角ノミづかいには確かな技術を有しており、精緻な彫りで展覧会等に於いて数多くの賞の受賞。その技術は業界より高い評価を得た。高岡木彫会会長を長年勤め、会主催の展示会の実施や技術講習会の講師などを勤める等、会の地位向上や伝統技術の伝承に尽力した。
[表彰・受賞歴]
昭和51年 高岡市伝統工芸産業優秀技術者表彰
高岡伝統工芸加工技術振興展最優秀賞(以後、奨励賞4回)
昭和58年 高岡地域地場産業センターミニ御車山製作の感謝状
昭和60年 全国漆器展物産観光協同組合会長賞
昭和61年 高岡市美術展佳作、伝統工芸高岡漆器協同組合模範組合員表彰
平成 9 年 日本漆器協同組合連合会表彰
平成11年 伝統工芸高岡漆器協同組合より感謝状
[経歴]
昭和29年 父善用に師事し漆器彫刻技術を習得
昭和37年 富山県デザインスクール第1回修了(昭和40年に第4回修了)
昭和40年 独立自営
昭和54年 伝統工芸士に認定
昭和61年 高岡市特産産業技術者養成スクール基礎・研究課程修了
平成 2 年 富山県卓越技能院2号会員に認定
平成 5 年 高岡地域地場産業センターカルチャー教室講師
平成10年 高岡市伝統工芸産業技術保持者指定
(AK)
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